2020センターから来年受験生へアドバイス数学編 (東大合格請負人 時田啓光 合格舎)
まず、解いてみた結果
2020年
センター数学1A 100点
センター数学2B 100点
SNSなどでは難化した!と騒がれましたが、
解いた皆さんの感想はいかがでしたでしょうか。
まだ解いてない!って方もいると思いますが、
問題バレしない程度に話をします。
全体を通して、単純な計算をさせるものは少なく、
「この条件」を満たすためには、
1.どんな数式でしょうか?
2.どんな図になるでしょうか?
3.「○○と言える」という発言は正しいか?
といった構成になっていました。
まず、知っておいて欲しいのは、
センター数学、そして来年度の新テストでも問われるのは、
「数学の会話」です。
え!?会話?何それ?と思われた方は多いでしょう。
数学は、数字や記号であふれていて、
何だか血が通ってない、
小難しいヤツというイメージをもたれがちですが、
実は、そうではありません。
例えば、数学の会話が上手な人(点数が高い人)は、
次のような感じで考えます。
テスト作成者「ABの辺の長さを求めて欲しい」
解答者Pさん「ABの長さを求めるんですね。」
テスト作成者「そう、ただし●●という条件でね。」
解答者Pさん「という事は、◆◆公式が使えますね。」
テスト作成者「うん、それを今回はどう使う?」
解答者Pさん「●●という条件を対応させると、方法①と方法②がありそうです。」
テスト作成者「では、やってみてごらん」
解答者Pさん「分かりました。まず方法①で取り組んでみます」
では、次は逆に数学で会話できてない(点数が取れない人)例です。
テスト作成者「ABの辺の長さを求めて欲しい」
解答者Qさん「これ見たことあるな、何だっけ、えーっと角度求めるんだっけ」
テスト作成者「あの・・・辺の長さを求めて欲しいんだけど」
解答者Qさん「とりあえず△△の公式使っとくか。」
テスト作成者「あの・・・今回は、●●という条件しか使えないからね。」
解答者Qさん「あれ?何で答が出ないんだ?なにこれ、えームズいな。」
テスト作成者「・・・私の話、聞いてます?」
解答者Qさん「難化だ!」
違いが分かりましたか。
たいてい、点数が低い人はQさんみたいに、
テスト作成者の質問やヒントをよく見ていない(人の話を聞かない)
こんな具合に自分勝手に問題を解こうとすると、
全く同じ問題が出たら答えられるが、ちょっとひねっただけで
難しいと思い込んでしまう。
そこから脱却するには、「会話」を意識することが大事です。
何を問われているのか?それを求めるには、どんな方法があるか。
与えられた条件から、どの方法が最適か。
それから、問題作成者は、どんな事ができる人を求めているのか。
そうやって向き合うことが大事です。
テクニックも大事ですが、それ以上にこの姿勢は非常に重要です。
数式で描かれたものを、日本語で表すとどういう意味か?
もしも、この条件で図が変化すると、最終的にどうなるか?
この日本語を数式にすると、どう表現できるか?
まるで、英語の読解や英作みたいですよね。
実は一緒なんです。数学は、数会話です。
こういう力を求められています。
ですから、普段から、公式を覚えるときに、
「どんなタイミングで使うのかな?」
「もし、この条件が変化したらどうなるかな?」
と考える習慣を付けて下さい。
進みは悪くなるかもしれませんが、
その時間を5分でも日頃からつくっていくと、
大きな成長を促してくれます。
では、また。